退職金の税金計算機

著者: Henrick Yau

計算機

退職所得控除を差し引き、残りの2分の1だけに課税する——それが退職金が優遇されている理由です。勤続年数と退職金の額から所得税・復興特別所得税・住民税を計算します。

退職所得控除は勤続20年までが1年あたり40万円(最低80万円)、20年を超える部分は1年あたり70万円。退職金は他の所得と合算されない分離課税です。

退職金と勤続年数

控除額・税率(変更できます)

退職金の税金はどのように計算されますか?

退職金は「退職所得」として、他の給与や年金とは別に分離課税で所得税・住民税が計算されます。まず、勤続年数に応じて「退職所得控除」を差し引き、残った金額の2分の1が「課税退職所得金額」となります。この金額に令和8年(2026年)の所得税の超過累進税率と復興特別所得税を乗じ、さらに住民税を加算して税額を求めます。計算の根拠は国税庁のタックスアンサーに基づいています。

計算の仕組み

  1. 退職所得控除の計算:勤続年数が20年以下の場合、1年あたり一定額を勤続年数分乗じた金額(最低額は一定額)。20年を超える場合、一定の基準額に、20年を超える年数に応じた一定額を加算します。障害者となったことが直接の原因で退職する場合は、さらに一定額を加算します。

  2. 課税退職所得金額の計算:退職金の総額から退職所得控除を引いた残額に、原則として2分の1を乗じます。ただし、勤続年数が5年以下の短期退職手当等で控除後の金額が一定額を超える部分には2分の1が適用されません。また、役員等で勤続年数が5年以下の特定役員退職手当等には2分の1の適用がまったくありません。

  3. 所得税の計算:課税退職所得金額を国税庁の速算表(令和8年分)に当てはめ、超過累進税率で所得税を計算し、復興特別所得税(所得税額の一定割合)を加算します。

  4. 住民税の計算:課税退職所得金額に住民税率を乗じて住民税額を求めます。

  5. 申告書未提出の場合:退職所得の受給に関する申告書を提出しなかった場合、退職金の総額に対して一定の税率で源泉徴収されます(退職所得控除や2分の1の適用なし)。この場合は確定申告で精算できます。

よくある誤解

「退職金の全額に税金がかかる」と思われがちですが、実際には勤続年数に応じた退職所得控除が差し引かれ、さらにその残額の2分の1だけが課税対象になります。例えば、勤続20年であれば一定額が控除され、控除後の金額の半分だけに税金がかかるため、実質的な税負担はかなり軽減されます。

実際の税額が計算結果と異なる理由

この計算機は、1回の退職金支払いを前提としています。実際の税額が異なる主な理由として、①同一年中に複数の退職金を受け取った場合の通算、②前年以前一定年数以内の重複勤続期間の調整、③障害者控除以外の人的控除の適用、などが挙げられます。詳細な税額は国税庁のタックスアンサーまたは税理士にご確認ください。

よくある質問

退職所得控除の最低額はいくらですか? 勤続年数が短くても、退職所得控除には最低額が保障されています。

退職金を分割で受け取った場合の税金は? 原則として、退職金は一時金として受け取った時点で退職所得として課税されます。分割で受け取る場合は、年金形式として「雑所得」になることがあり、計算方法が異なります。

確定申告は必要ですか? 退職所得の受給に関する申告書を提出していれば、勤務先が適切に源泉徴収するため、原則として確定申告は不要です。ただし、申告書を提出しなかった場合や、複数の退職金がある場合は確定申告が必要です。

障害者退職の加算はいつ適用されますか? 障害者となったことが直接の原因で退職する場合に限り、退職所得控除に一定額が加算されます。単に障害者手帳を持っているだけでは適用されません。